IMG_4027.JPG

学校日記

子どもにとっての1年の長さについて

公開日
2025/03/21
更新日
2025/03/21

校長日記

 子どもの頃、1年が今よりもずっと長く感じませんでしたか? 夏休みが永遠に続くように感じたり、遠足の日を指折り数えて待ちわびたり…大人になると、1年があっという間に過ぎ去ってしまうように感じるのに、子どもの頃はなぜあんなにも時間がゆっくりと流れていたのでしょうか。


 もちろん、物理的には、子どもにとっても大人にとっても、1年の長さは同じです。しかし、心理的には、子どもの1年と大人の1年は、全く違う重みを持っていると言えるのではないでしょうか。その秘密は、「体験と学びの量」にあると言われています。子ども時代は、毎日が新しい発見学び連続です。初めて自転車に乗れた日、運動会で一生懸命走ったこと、友達と秘密基地を作ったこと…初めて体験すること、初めて学ぶことがたくさんで溢れています。


 脳科学研究によると、初めての体験は、深く刻まれ記憶密度高めるそうです。つまり、子ども時代は、毎日高密度記憶満たされているため、心理的時間長く感じられるのです。一方、大人になると、日々の生活は決まりきった仕事になりがちです。毎日同じようなこと繰り返しで、新しい体験機会減ってきます。記憶密度薄まるため、時間早く過ぎるように感じてしまうのではないでしょうか。


 裏返せば子どもたち1年は、私たち大人何倍もの密度持っている言えるでしょう。それだけたくさんこと体験し、たくさんこと学んでいるのです。私たち教職員は、子どもたち貴重時間預かり成長サポートする役割担っています子どもたちにとって、学校での1日は、新しい発見学び成長チャンス満ち溢れています授業新しい知識見つけたり、友達との関わり社会性につけたり、成功体験失敗から学ぶ経験重ねたり

 毎日教育活動は、子どもたち貴重時間豊か彩り人生土台築くかけがえのないものです。子どもたち笑顔のため、教育への情熱燃やし最後の最後まで温かい眼差し子どもたち見守っていきたいと思います。子どもたち1年は、私たち大人1年とは全く違う宝物のような時間です。

 来週の月曜日は、修了式。最後の瞬間まで、愛情情熱もって子どもたちに向き合っていきたいと思います。