みなさん、おはようございます。今日は6月9日ですね。この6月9日という日は、今から80年前に、とても悲しい出来事があった日だということを皆さんに知ってもらいたいと思います。大口南小学校では、5年生の皆さんが、熱田区にある白鳥小学校との交歓会をしますよね。今年は熱田区へ行く番です。今日お話しするのは、その白鳥小学校がある熱田区で、80年前に実際に起きたお話です。
今から80年前。みんなのおじいちゃんやおばあちゃんが、ようやく生まれた頃か、まだ生まれていなかったかもしれません。その頃、日本は戦争をしていました。戦争は、国と国とが武器を使って争う、とても悲しいことです。80年前の今日、6月9日の朝、熱田の街に「空襲」がありました。空襲というのは、外国の飛行機が空からやってきて、たくさんの爆弾を落として街を攻撃することです。当時の熱田には、飛行機を作る大きな工場がありました。その工場を壊すために、たくさんの爆弾が落とされたのです。
時刻は朝の9時半ごろ。突然、空は爆弾の煙で真っ黒になり、街のあちこちで火事が起きました。わずか10分間の間に、2000人以上の人が亡くなりました。大怪我をしたり、お家を焼かれて、住む場所をなくした人も大勢いました。みんなと同じくらいの子どもたちも、亡くなった人もいます。実際に、今でも世界では戦争をしている国があります。ウクライナとロシア、パレスチナのガザ地区などがそうです。たくさんの人の命がなくなっています。
さて、この写真はなんだか分かりますか? この写真は、大阪関西万博のドローンショーの様子です。大阪関西万博では、夜9時にドローンショーがあって、1000機のドローンが夜空にまってショーをしてくれます。本当にドローンが光を灯して飛んでいる姿は美しいです。しかし、このドローンは、今、ウクライナやロシアでは人を殺したり、物を壊したりする道具になっているのです。私たちがこの美しいドローンショーを見られるのも日本が平和な国だからです。
皆さんは今、毎日、元気に学校に来て、友達と一緒に勉強したり、運動場で思いっきり遊んだりできます。お昼には美味しい給食を食べられますし、夜はお家で安心して眠ることができます。でも、そうしたあたり前のことが、80年前の子供たちには、その当たり前が叶わなかった日があったのです。
みんなが毎日笑って過ごせること。これこそが平和です。この平和を守っていくために、私たちに何ができるでしょう。それは、大きなことではありません。すぐ隣にいるお友達と仲良くすること。困っている人がいたら、「大丈夫?」と声をかけてあげること。自分の気持ちだけでなく、相手の気持ちも考えてみること。そんな、一人ひとりの優しい心、思いやりの心が、大きな平和へとつながっていきます。そんな世の中を作っていきましょう。今日は、80年前、私たちの住んでいる愛知県の名古屋で起きたお話をしました。これで話を終わります。