学校日記

心で感じる物語 ふれあい鑑賞会

公開日
2025/09/29
更新日
2025/09/29

校長日記

 本日、体育館にて、ふれあい鑑賞会を実施し、劇団「夢団」様をお招きして、演劇「あらしのよるに」を鑑賞しました。

 子どもたちは目の前で繰り広げられる迫力ある演技や美しい舞台装置に、物語の世界へと一気に引き込まれていきました。本来なら敵対するはずのオオカミのカブとヤギのメイが、互いの違いを乗り越えて友情をはぐくむ姿に、子どもたちは食い入るように見つめていました。その真剣なまなざしから、物語の登場人物に深く共感している様子が伝わってきました。

 近年、学校教育の現場からは、「学芸会」なるものがなくなり、子どもたちは本格的な演劇に触れる機会は貴重なものとなっています。しかし、演劇教育には、非常に大きな意味があると言われています。それは、自分とは異なる人物の立場に立ってその感情を想像し、物語に没入することを通して、「他者を理解しようとする心」を育む力です。海外の一部の国では、演劇教育が教育カリキュラムに組み込まれ、コミュニケーション能力や問題解決能力を育むための重要な手段として位置づけられている国もあります。

 今回の「あらしのよるに」の物語は、まさにその「他者理解」をテーマにしたものでした。けっして交わらないはずの関係性を超えて芽生えた友情の物語は、子どもたちの心に多様性を受け入れ、相手の立場を尊重することの大切さを深く刻み付けてくれたことと思います。

 今回のすばらしい舞台を届けてくださった劇団「夢団」の皆様、本当にありがとうございました。心より感謝申し上げます。