３月３日（月）。５・６時間目に３年生との「お別れ会」が行われました。１年生からの贈り物は、各学級と学年委員会で撮影した「３年生のすごかったところ」「３年生にお世話になったこと」の動画と、学年合唱『希望という名の花を』の２つを用意しました。

動画は学年委員が中心となって台本を作成し、撮影を行いました。３年生と一緒に過ごしたのは１年という短い時間でしたが、本当にたくさんの場面でお世話になった先輩です。１年生のみんなが初めて３年生に助けてもらったのは４月の入学式の日の朝。生徒玄関でみんなを迎え、一緒に自分の靴箱を探してくれたのが３年生でした。この１年間を振り返ると、

複雑な大中の校舎のつくりに慣れてほしいと企画してくれた「学校探検」

強い団結力でレベルの高い競技を目の当たりにした「クラスマッチ」

右も左も分からない中で一つ一つ優しく丁寧に教えてくれた「部活動」

学年の壁を越えてブロック一丸となって取り組んだ「体育大会」

３年生の意地と気合いを肌で感じた「応援合戦」

声量、歌声、表情、表現力、すべてで圧倒された「合唱コンクール」

受験前にも関わらず時間を割き、全力で向き合ってくれた「ONE DAYの合唱練習」

本当にたくさんの場面で素晴らしい姿をもって語ってくれました。

　学年合唱『希望という名の花を』は、１月のONE DAY大中生でも歌った曲でした。自分たちの力のみならず、３年生に合唱練習をお願いして一緒に練習してきた思い入れのある曲です。そんな３年生の力もあり、ONE DAY本番で歌った『希望という名の花を』はとてもよい合唱でした。（これはお世辞ではなく、みんなにはお話した通り、あまりによい合唱だったので学校への行き帰りの車の中で何度もリピートして聴いてしまうほうどです。）大中の先生たちはもちろん、新１年生も、その保護者の方も、小学校の先生もみんな大絶賛でした。

そんな話をした上で、今度はこの合唱をお別れ会でも歌うと決まったとき、パートリーダーの子がこう言いました。

「いいですね。現状維持で頑張りましょう！」

　この言葉を聞いて、「みんなのONE DAYの合唱とてもよかったよ！！」というお世辞のない本当の気持ちがきちんとみんなに伝わっているのが分かり、嬉しくなりました。

しかし、先生はそこで「そうだね。現状維持で頑張ろうね！」と返事することはできませんでした。ONE DAYで聞いた合唱がとてもよかったのは本当です。たくさんの人が大絶賛していたのも本当です。先生が車の中で何度もリピートして聴いていたのも本当です。それでも、先生はあの合唱の現状維持ではダメだと思っていました。なぜなら、届ける相手が違うから。前回は新１年生に届ける合唱だったのに対して、今回は、みんなに合唱を教えてくれた卒業間近の３年生に贈る合唱です。３年生への贈り物として相応しい合唱にするためには、３年生の想像を超えていかなければならない。そういう思いでした。

「３年生に贈る合唱」として相応しいものにしたい。そのためには何が必要か。パートリーダーと一緒に考えました。何か足りない部分はないか、自分たちの合唱の強みは何か、どうすれば聴き手を飲み込むような合唱にできるのか。毎日さまざまな考えを巡らせながら練習に臨みました。強弱を高めて、声量を上げて、表情、足の開き方、姿勢にまでこだわりました。

そうしてむかえた今日の本番。３年生を目の前にして歌った合唱は、またしても過去一番の合唱だったと思います。曲の１番は自分たちで、２番はなんと３年生も一緒に。会場全体に響き渡った歌声に、誰もが温かい気持ちになったことでしょう。

　その後、２・３年生からの贈り物、校歌合唱と続き、最後までとても温かい会になりました。次は、金曜日の卒業式。３年生を最幸の形で送り出す１日を一緒につくってほしいと思います。そして、来年、再来年に向けて、結学年のみんなが今の３年生に追い付き、超えていく姿で一番の恩返しにしていきたい。という話は、今日、声を震わせながらみんなに伝えた通りです。

来年のみんなは、想像以上の２年生になれる。再来年のみんなは、誰もが驚く３年生になれる。その思いで、毎日みんなと一緒にいます。さあ、明日も今日の自分を超えていこう！！